主なプロジェクト
強迫症へのビデオアシスト集団認知行動療法の開発及び有効性と安全性の予備的検討
2026-01-28
研修指導部
強迫症へのビデオアシスト集団認知行動療法の開発及び有効性と安全性の予備的検討
強迫症とは
強迫症は望まないイメージや考えが繰り返し浮かんでくる「強迫観念」と、それを打ち消すための行動である「強迫行為」からなる精神疾患です。実に、人口の1-3%(国内推定患者123万~369万人)の人が強迫症で苦しんでいます。強迫症は病院で適切な治療を受けるまでの期間は4.7年と報告され、未治療期間が長いことが報告されています。人知れず、1人で苦しむ人が多いことから、「孤独の病気」とも呼ばれています。強迫症の治療について
強迫症の治療には、薬による治療の他、認知行動療法(Cognitive Behavioral Therapy: CBT)という精神療法が代表的です。CBTは考えのパターンやそれに伴う不安を打ち消すための行動にアプローチする心理社会的介入で、その効果は終了後も維持されやすいです。国内でも強迫症へのCBTの有効性は示されており、医療機関での実施が保険で認められています。しかし、治療者の不足などから、有効な治療法であるにも関わらず、治療者と1対1で行う個別強迫症のCBTは十分に実施されていない現状があります。国外では、複数の人が集まり、同時に治療を受ける集団CBTの有効性が示されています。国内でも、国立精神・神経医療研究センター病院で強迫症の集団CBTが実施されてきました。
動画は場所や時間を問わず自身のペースで視聴でき、近年では教育現場等でも積極的に活用されています。そこで、私達の研究チームはビデオ(動画)を活用したプログラムを開発し、強迫症の集団CBTをより効率的に実施できないかと考えました。具体的には以下の研究実施を進めています。
研究1:強迫症へのビデオアシスト集団認知行動療法の開発
当事者の方へのインタビューを通して強迫症や、強迫症へのCBTについて説明するビデオ(動画)を含んだ強迫症への集団プログラムを開発することを目的としています。これにより、分かりやすく、見やすい資材を開発したいと思っています。この研究では、以下の条件をすべて満たす方に参加をお願いしています。詳しくは こちらをご参照ください。ご参加いただける方:
1. 強迫症と診断され、医療機関に通院中の方
2. 主治医から本研究参加に承諾が得られた方
3. 同意取得時において年齢が18歳以上の方
4. 研究チームで開発したプログラム及びその資材について他者に共有しないことをお約束いただける方
5.ビデオ通話(Zoom)やメールでのやりとりが可能なパソコンやタブレットなどの端末を所有している方
6. 本研究の目的、内容を理解し、自由意思による研究参加の同意を文書で得られる方
研究2:強迫症へのビデオアシスト集団認知行動療法の有効性と安全性を予備的に検討する研究
本研究では、研究1で開発したプログラムを実施し、プログラムの安全性及び有効性を予備的に検討したいと思っています。この研究では、以下の条件をすべて満たす方に参加をお願いしています。詳しくは こちらをご参照ください。本研究は現在、実施に向けて準備中です。ご参加いただける方:
2. 当院に強迫症の診断で通院中の方
3. 強迫症状の検査(Y-BOCS-SR)で点数が8点以上の方
4. 本研究への参加について主治医から許可が得られた方
5. インターネットへのアクセスや基本的なデジタル機器の操作が可能な方
また、以下の条件のうち1つでも当てはまるものがある方は、研究に参加いただくことができません:
2. 介入前評価時点で著しい躁病エピソードが認められる方
3. 介入期間のうち毎週の来院が困難であると予めわかっている方
4. 介入期間中に時間や人数が決まった他の精神療法(支持療法を除く)を受けている方
5. 介入前評価時点に集団認知行動療法を受けるのが困難な程度の身体疾患、重度認知機能障害を認める方
6. 介入前評価時点から3か月以内に薬物療法以外に時間や人数が決まった精神療法、修正型電気けいれん療法、経頭蓋磁気刺激法による治療を受けた方
お問い合わせ先
国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センター 三田村康衣TEL: 042-341-2712(内線番号3608)
月・水・金曜日 9:30-16:30
*お問い合わせの際には「強迫症へのビデオアシスト集団認知行動療法についてのお問い合わせです」とお伝えください




