会話をしていて、相手に何か言われたり質問されたりすると、すぐに返事をすることが多いと思います。すぐに返事をしない方が失礼なんじゃないか、と思うかもしれませんが、実は、それが原因で喧嘩になってしまうことがあります。“話しながら考える”ことはとても難しいので、会話が卓球のラリーのようになってしまうと、お互いに考える時間がなくなってしまって、言いたいことの応酬になり、いつの間にか変な方向に会話が進んでいってしまうことがあります。
そういうときは、相手の言葉にすぐに答えずに、今相手がどういうことを言おうとしているのか、会話の中で何が起こっているのか、一拍おいて作戦を練る時間を作るのも有用です。また、すぐに答えないことでできる数秒間の“間”は、頷いたり相槌を打ったりすると良いかもしれません。自分の話に対して頷いていたり、相槌を打ったりするのを見ると、多くの人は話を聞いてくれているんだな、考えてくれているんだな、と感じます(実際考えていますしね)。是非、一度試してみてください。積み重ねていると、大きな変化があるかもしれません。
(文:中嶋愛一郎)