周産期のメンタルヘルス
嬉しいけれど…妊婦さんの不安
赤ちゃんを授かって嬉しい一方で、妊娠中は不安を感じることも多くなります。人は分からないと不安になるものなので、どんなことで不安を感じているかについて理解するだけでも、不安が少し和らぎます。妊娠にともなう不安について整理して、漠然とした不安を解消しましょう。
妊婦さんが抱く不安のリストは以下となります。
- 分娩への不安
分娩に対して不安になる。例えば、「分娩中に、赤ちゃんや自分に何かあったらどうしよう」、「分娩中にコントロールを失ってしまうのではないか」と不安になる。出産を経験された方の場合、これまでのトラウマティックな出産体験から分娩に対して不安が強くなることもあります。
- 体形の変化への不安
赤ちゃんが順調に育ち、お腹が大きくなるにつれて、体形がくずれていくことへ不安になる。例えば、「くずれてしまった体形が戻るのだろうか」、「女性として魅力を失ってしまうのではないか」と不安になる。
- 親になることへの不安
親になることへ不安になる。例えば、「私は良い母親となれるだろうか」、「赤ちゃんのお世話をできるだろうか」と不安になる。
- 赤ちゃんの発達への不安
赤ちゃんの発達や病気について不安になる。例えば、「何かしらの病気や障害をもって生まれたらどうしよう」と不安になる。
- 医療者への不安
妊婦検診や出産でかかわる医療者に対して不安になる。例えば「医者や助産師さんは優しく親切だろうか」、「検診で厳しく注意されたらどうしよう」と不安になる。
(参照:Brunton et al., 2018)
(文:横山知加)