最近、海外では、妊娠・出産期における軽躁状態を「baby pinks」と呼び、早く気づいて対処することの重要性が認知され始めています。軽躁状態が続くとやがてエネルギー切れを起こしてうつ状態に切り替わってしまうので、安定した気分を維持することが大切です。
気持ちの変化が起きる心の病気には、大きく分けて「うつ病」と「双極性障害」の2種類があります。双極性障害は、気分の落ち込む「うつ状態」と、気分が高ぶりイライラしてしまうまたはハイになる「躁状態(軽躁状態)」の2つの時期を繰り返す病気です。
双極性障害は、妊娠・出産を機に発症したり悪化したりすることが多いです。うつ状態は本人も周囲も気づきやすいのですが、軽躁状態は、周囲からは活動的に見え、本人もあまり苦痛に感じないため、気づかれないままのことが多いです。そのため、うつ病として治療を受けている人が、あとになって軽躁状態もあることがわかり、双極性障害と診断がつけ直されることもあります。長い目で気分の変化をみていくことが必要です。
最近、海外では、妊娠・出産期における軽躁状態を「baby pinks」と呼び、早く気づいて対処することの重要性が認知され始めています。軽躁状態が続くとやがてエネルギー切れを起こしてうつ状態に切り替わってしまうので、安定した気分を維持することが大切です。
(文:久保田智香)