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周産期のメンタルヘルス

発達障害を持つ妊婦さん、ママへ

妊娠・出産・育児は思い通りにならないことの連続です。さらに、普段関わる機会のない人(病院の医師、助産師など)と話をしてコミュニケーションをとる必要があります。発達障害を持つ方の中には、妊娠が分かった時、出産・育児に不安を感じる方もいるかもしれません。自分自身や家族が疲れすぎず、赤ちゃんと安心・安全に過ごすために妊娠中からできることを考えて、相談できると良いですね。

一般的な工夫を下記に記載します。いずれの場合も、自分の障害の特徴を主治医や助産師に伝えることは大切です。ご家族がいる場合はご家族から伝えてもらうのも良いかもしれません。大事なことはメモを取るのも有効です。

また、育児で困った時に相談する人や場所を妊娠中から決めておくのも良いと思います。地域に支援してくれる人がいると思うだけでも気持ちが落ち着くかもしれません。

  1. 自閉スペクトラム症の方
    曖昧な表現が苦手な方は、「もう少し」「もうちょっと待って」と言われた時、実際の時間を聞くなど、具体的な説明をしてもらうのが良いでしょう。見通しが分からないと不安になる方は、今後の予定を図や紙に書いてもらうと良いと思います。自分のこだわりから譲れない習慣がある時は、妊娠中から事前に助産師などに伝えましょう。
  2. 注意欠如・多動症の方
    忘れやすい人は、一つずつ説明してもらう、書類の置く場所を決める、大事なことは紙に書いてもらう、などをすると良いでしょう。予定を詰め込みがちで、色々なことに手を出してしまう人は、優先順位をつけ、予定は1日1個にするなどして余裕を持った計画を立てると良いでしょう。また、思いつくと衝動的に行動してしまうことが多い人は、行動する前に一度立ち止まり、考え直して下さい。イライラする時は、刺激のある場所から移動してみてはどうでしょうか。例えば、赤ちゃんの泣き声でイライラする時、赤ちゃんを一度ベビーベッドに置き、自分は一度別の部屋に移るのも手です。
(参考:多門裕貴、立花良之『発達障害特性のある親の育児支援』Pharma Medica、2019年)

(文:三田村康衣)

少し不安そうなママが助産師さんから「これからの予定をメモに書いてみましょう」と助言をもらっている絵

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