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周産期のメンタルヘルス

妊娠を待つ間の気持ちが複雑、不妊症

妊娠や出産が可能な年齢のカップルが普通に夫婦生活を営んでいるにも関わらず、一定期間(米国では1年以上、日本では2年以上)妊娠しない状態を指します。現在の日本では10組に1組のカップルが不妊症に悩んでいると言われています。不妊症を乗り越えるには、まず、医療機関でその原因について精密検査をし、その結果を踏まえて赤ちゃんを得るための道を模索していきます。体外受精・胚移植といった体外で受精卵を作って体内に戻す治療は費用がかさむので、公的機関が費用の一部を補助する制度が用意されるなどしています。不妊症に悩む人は、うつ病や不安症などにかかる率が一般人口より高いです。一方で、妊娠を目指しているためお薬による緩和は妊娠した際のお薬の赤ちゃんへの影響を考えると控えたいと考える人は多いです。そのような場合は、抑うつ感や不安感を緩和するために認知行動療法などの精神療法をおおいに活用して乗り切りましょう。
不妊症の女性の抑うつ感や不安感の背後には、女性としてのアイデンティティや自尊心に関する問題、周囲からの孤立感、子どもがいない生活への懸念や落胆などが見られます。

妊娠を待つ間、穏やかな気持ちで生活することが妊娠率を高めるかもしれないと述べている研究もあります。つらい時は考え込まないで信頼できる誰かや精神療法の専門家に相談しましょう。

(文:中野有美)

不妊症

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