これから紹介するのは不安症の治療でも使われる方法です。どうしても1日中不安なことを考えてしまう方は、1日のどこかに、45分、”心配タイム”を作ることが有効です。
タイマーで45分時間を設定して、心配タイムの時間内は真剣に今心配に思っていることについて考えます。心配に思っていることを全て書き出し、それぞれの心配に対してできるだけ建設的に考えるように努力します。タイマーのアラームがなって心配タイムが終わったら、ゆっくり3分程深呼吸をしてリラックスし、机の引き出しに心配なことを書いた紙をしまっておきます。
心配タイム以外の時間に気になった心配は、深く考えずに紙にさらさらっと書き残しておいて、次の心配タイムで考えることにします。
心配タイムは、仕事や1日にやることを終えた夜の早めの時間に設定すると良いでしょう。 これを2週間ぐらい続けてみましょう。すると、心配なことが頭に浮かんできても、不安でどうしようもなくなることが減ってくることが多いです。人によっては、毎日心配タイムに真剣に自分の”役に立たない心配”に向き合うことで、どこかで「こんなこと考えていても仕方ないな」と思い始めて、心配することが馬鹿馬鹿しくなって、自然と役に立たない心配が浮かんでこなくなる方もいます。
(文:中嶋愛一郎)