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社会や行政の動き

出産する施設を決める際のポイント

出産する施設を決める際に、皆さんが最も気にされていることは、分娩方法ではないかと思います。しかしお産が終わりではなく、産後に施設でどのような過ごし方をするかも重要なポイントとなります。以下に出産施設を決めるポイントを、分娩方法、妊娠中に関すること、産後の生活の3つの視点から、述べていきます。

  1. 分娩方法
    まず、最も気になる分娩方法についてです。無痛分娩や和痛分娩を希望される方は、施設で行っているかが第一条件になると思います。施設によっては、無痛・和痛は平日のみや24時間は対応していないところもあるので、事前に確認しましょう。自然分娩に力を入れている施設もあります。
    また立ち合い出産に関して、立ち合いを行っていない施設、夫は立ち合える施設、上の子、家族も可能な施設など、さまざまです。家族とも話し合い、施設に確認してみましょう。ママと家族がお産をどのようにしたいかという「バースプラン」を、妊娠中から一緒に話し合ってくれる施設かどうかもポイントです。
  2. 妊娠中に関すること
    妊婦健診は、出産までおよそ14回あります。待ち時間はだいたいどれくらいか、毎回同じ医師が担当しているのか、お産の時も同じ医師が担当してくれるか、女性医師を希望する場合は対応可能か、ということがポイントになります。土曜日にも妊婦健診を行っている施設もあります。
    また、母親学級や両親学級を行っているか、マタニティヨガ等のクラスを準備しているところもあります。このような集まりの場では、出産時期の近い友達も作りやすくなります。助産師外来を設置しているかも、ポイントです。助産師外来では、妊娠期の過ごし方や産後の生活について、医師の診察よりもより時間をかけて話せる場となっています。
    妊婦健診の際に、超音波検査で赤ちゃんの画像を撮りますが、施設によってその画像が紙なのかUSBメモリなどのデータなのか、写真か動画か、などの違いもあります。
  3. 産後の過ごし方
    出産する場所を決める際になかなか情報収集しないことに、母乳育児に関することがあります。施設が母乳に力を入れているかどうかによって、産後の過ごし方が変わってきます。産後の母乳育児に関して、完全母乳にしたいのか、混合栄養にするのか、など考えてみましょう。
    母乳に力を入れている施設では、お産直後から頻回な授乳を行い、お母さんと赤ちゃんが常に同じ部屋で過ごす母児同室が基本となります。特に、赤ちゃんにやさしい病院(BFH:Baby Friendly Hospital)はとても母乳育児に力を入れており、入院中からしっかりと授乳方法について指導があります。一方で、ママの産後の身体回復や休息に配慮しながら、ミルクを併用したり、時には児の預かりをしてくれる施設もあります。出産が終わったらすぐに育児が開始するので、母乳育児に関する希望や施設の方針も施設選びの重要なポイントです。
    また、退院後も、母乳外来や電話相談等、母乳や育児に関する相談できる窓口があるかについても確認してみましょう。

以上、述べたように、出産する施設にはいろいろな特徴があります。施設のHPを見てみる、出産経験のある知人やネットの口コミをみる、直接病院に電話して問い合わせてみるなどによって施設の情報を収集して、自分に合った施設を見つけましょう。

病院 :
産婦人科専門病院や、産婦人科以外の科もある総合病院などがあります。
診療所・クリニック・医院 :
ベッドが20床未満の施設になります。
助産所(院) :
助産師が開業しています。リスクがない妊娠・お産が条件になります。

病院・診療所等の一覧は、日本産婦人科学会のHPの「周産期医療の広場」で分娩施設検索できます。
http://shusanki.org/area.html
助産所の一覧は、日本助産師会の「一般の方へ」全国助産所一覧から検索できます。
http://www.midwife.or.jp/general/birthcenter_list.html

(文:大塚公美子、岡津愛子)

母乳をあげているママと見守りながらアドバイスをしている助産師。助産師が赤ちゃんにミルクをあげている絵

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