暮らしのスキル

最悪なことになる可能性を計算してみましょう

不安を強く感じる方は、最悪な状況を考え過ぎてしまうことが多いです。最悪な状況を考え過ぎて過度に不安になってしまう方には、2パターンあります。

一つは、最悪な状況が起きる可能性を大きく見積もりすぎてしまうパターンです。これは、慎重な性格な方に多いです（もう一つのパターンは別記事参照：最悪なことが起きたらどうしようと考え続けている方へ）。

例えば、どんなに対策をしていても自分は新型コロナウイルスに99%感染するだろう、と思って生活している方は、自分はほとんど感染しないだろうなと考えて生活している方に比べて、日常的に不安が強くなることは想像できます。もちろん、楽観的に考えれば良いわけではありません。感染しないだろうと考えて手洗いやマスクなどの一般的な対策もしないで生活することは、他の人の迷惑になってしまう可能性もあります。ここで大切なことは、冷静に情報を分析して可能性を見積もる、ことです。

今（2020年4月末）最も感染者が多い国はアメリカで、200万人です。無症状の方や検査が受けられない方がいる問題はありますが、アメリカの人口は3.3億人なので、感染率は0.6%です。これから増えてくる可能性もありますし、もちろん誰もが感染する可能性はありますが、しっかり対策している人が99%感染すると考えるのは、可能性を大きく見積もり過ぎていますね。このパターンが多いなあと感じる方は、実際の情報から確率を計算してみることも有効です。現実的な情報を集めて、しっかり数字で表してみることで、感じている不安が少し楽になることが多いです。

（文：中嶋愛一郎）